ジャパンマスターズを振り返って

今後に向けて、忘れないうちに振り返っておこうと思います。

まずは結果の整理から。

種目  タイム(順位)  ラバーベスト スパッツベスト
50Fr  28"10 (25) 27"43 27"73
50Br  35"32 (14) 33"36 34"17
100Br 1'17"68 ( 7) 1'14"61 1'17"37
200Br 2'49"34 ( 5) 2'45"68 2'52"19


一言で言うと、練習内容がそのまま反映された結果でした。

200Br以外のスパッツベストは、どれも昨年の7月〜9月に出したタイムで、今回は上回ることができませんでした。去年は『目指せスプリンター!』ってことで、パワーアップ・スピード強化に取り組んでいたので、それが反映された結果でした。

一方、今年は本来の自分に戻って200Brにターゲットを定めて練習してきました。結果、200Br以外はスパッツベストを更新できず、200Brはスパッツベストを大幅更新。ノンラバーのロンスパで出したタイム2'50"61も1秒以上更新することができました。

今回、ターゲットにしていた200Brで自分なりに納得感・充実感のある結果を出せた要因は、以下の3点にあると考えています。

(1)グライド重視の泳ぎから、Seamlessな(継ぎ目のない)泳ぎに変えたこと。
(2)スピード持久力練習(タフなインターバル)をしっかりやったこと。
(3)上手くコンディショニングできたこと。


(1)Seamless Strokeへの転換
従来、100・200Br(特に200)ではグライドすることを最重視して、できるだけ少ないストローク数で泳ぐことを心がけていました。ストローク数を減らすことが効率的な泳ぎであると思い込んでいたのですが、実際には、グライドを意識しすぎて、スピードが落ちるところまで身体を伸ばしてしまい、それによって無駄な力を使って泳いでいたように思います。動いているものを動かし続けるには、比較的小さな力を加えるだけでよいが、止まっているものを動かすには大きな力が必要。スピードが落ちた状態からストロークを始めると、大きな力が必要になってしまうという状態に陥っていたわけです。

これを改善すべく・・・
キックして一番スピードが出るグライド姿勢のときは、できるだけ抵抗を少なくする。そして、スピードが落ちきる前にタイミングよく次のストロークに入ることで、無駄な力を省く。こういう方向性で取り組んできました。


(2)スピード持久力強化
根性論みたいな話になってしまいますが、この3ヶ月間、ジャパンマスターズ100日プロジェクトとして練習する中で、「200の後半100をどれだけ頑張れるか」というのを一つのテーマにしていました。できるだけ実際の200のレースを想定して、練習中の目標タイムを設定するようにしました。

短水路の200Brベストが2'37"9で、このときは前半を1'16"、後半を1'21"で泳いでいました。したがって、200の後半を意識した100mメニューでの目標タイムは、1'21"−22"。追い込んだメニューの最後に、このタイムを目標に力を振り絞る。

例として・・・
 50 x 20 2Fast-1Easy + 100Easy + 100Max
100 x 13 4Fast-1Easy-3Fast-1Easy-2Fast-1Easy-Max
こんなメニューのラスト100Maxで1'21"−22"を目指す。

とてもじゃないけど一人でやり切れるメニューではないので、日曜のチョイMで仲間に付き合ってもらいましたけど(笑)


(3)直前のコンディショニング
普段の試合ではやらない『テーパー』をジャパンのときだけは、しっかりやります。

上記のような追い込んだメニューはレースの10日前まで。あとは練習量を落とし過ぎない程度に減らして、疲れを残さないようにする。練習頻度も少し落としましたね。感覚重視で、スピードは200のレースペースくらいまで。とはいえ、今回は直前の泳ぎの感覚がイマイチでちょっと不安でしたが・・・

それとカーボローディング。今回、初めて意識して取り組んでみました。

試合の3日前から、とにかく炭水化物をたくさん食べた。試合の6〜4日前くらいに、一旦、炭水化物の摂取を控えて、身体が炭水化物を欲しがる状態(=吸収しやすい状態)にしてから、大量摂取するという方法もあるそうですが、これだと身体への負担が大きくなるなどリスクもあるそうです。ま、普通の食生活しておいて、直前3日で炭水化物を食べまくるってのが良さそうです。


上記3点については、ある程度うまくできたと思います。

それとハッキリ現れにくいですが、100日プロジェクトとして取り組んできた腹筋・背筋や、いつも練習前にやる体幹強化の補強運動も200を泳ぎきる基礎体力として、意義のあるものだったと思います。というか、そう思いたい。でないと、続けられないので。


今後に向けては・・・
(1)Seamless泳法の追求
(2)スピード持久力の強化
(3)背中とお尻の強化
を重点項目として取り組みます。

(1)については、ある程度効率良い泳ぎになってきている気はしますが、スピードの絶対値が不足している(50が遅い!)ので、もっとスピードが出せる泳ぎにできるはず、いや、スピードの出せる泳ぎに変えていかないと。いくら200が強くても、50・100が遅いと、タイム伸びないですから。

(2)については、今までどおり。今後は、変化をつけて75ベースのメニューも取り入れていこうと思います。

(3)については、今回の200Brを泳いでいるときに背中を使って泳ぐ感覚が今まで以上に掴めたように思うので、まずは背中(肩甲骨周りと広背筋)を強化。それとキックに磨きをかけてグライド時のスピードを高められるように、お尻の強化。


強化すべきポイントは他にもあるんだろうけど、あれもこれもはできないので、この3項目を意識してやっていこうと思います。


今年後半は9月のレインボーと11月のオールマスターズがターゲットになります。

レインボーではジャパンのタイムを上回れるように、オールマスターズでは今年一度も泳いでいない短水路の200Brで2'40"を切れるように頑張っていきたいと思います。