チューブ引き

肩の故障防止のために行うチューブ引き。
肩甲骨周りのインナーマッスルを鍛えることは、肩の故障防止だけでなく、肩・肩甲骨の可動域の拡大にも効果があります。

先日、Seckyさん、モーニングさん、ユンキーさんから『方法がわからんから教えて』とのリクエストがありましたので説明します。
久しぶりに写真を沢山使った大作です。

◆準備:チューブ(セラバンド)に結び目をつくる
一方は普通に結ぶだけ


反対の端は輪(親指と人差し指で作るくらいの大きさ)を作るように

いつも使っているのは黄色のセラバンド

D&M Thera Band セラバンド 14cm×2m イエローカラー DAB-1

D&M Thera Band セラバンド 14cm×2m イエローカラー DAB-1



◆上下方向のチューブ引き

チューブの一端(輪のある方)を足で踏む

チューブの反対端を親指のところで挟む
※この挟み方は後で紹介する外⇒内、内⇒外でも同じ

背筋を伸ばして立ち、チューブを掴んでいる腕を斜め下(45度くらい)から前方斜め上方へ『小さくゆっくり』引き上げる
回数は20〜30回程度

斜め下から

前方斜め上方へ

ポイント:小さくゆっくり、下ろすときもゆっくり


◆外⇒内方向のチューブ引き

チューブの輪を窓の鍵や、ドアノブなど直立したときの肘と同じくらいの高さのところに引っかける

背筋を伸ばして立ち、肘を脇腹につけて、外側から内側へ手のひらを『小さくゆっくり』動かす
回数は20〜30回程度

外側から

内側へ

ポイント:肘が脇腹から離れないように、小さくゆっくり、戻すときもゆっくり


◆内⇒外方向のチューブ引き

外⇒内のときと同じようにチューブの輪を固定する
背筋を伸ばして立ち、肘を脇腹につけて、内側から外側へ手のひらを『小さくゆっくり』動かす
回数は20〜30回程度

内側から

外側へ

ポイント:肘が脇腹から離れないように、小さくゆっくり、戻すときもゆっくり


共通するポイントは『小さくゆっくり』動かすこと。
大きく速く動かしてしまうとインナーマッスルではなく、外側の大きな筋肉、アウターマッスルを鍛えてしまうので、とにかく『小さくゆっくり』やるのがポイント。使用するチューブも弱いものを使うこと。


かなり地味ィ〜な練習ですが、効果(故障防止、可動域拡大)は間違いなくあると思います。

20〜30回やっていると、肩甲骨周りの中の方の筋肉がむず痒いような、なんとも表現できない感覚になってきます。
この『なんとも表現できない感覚』を味わえたら、効いていると考えていいと思います。


トビ亀は3年近く前に肩を痛めたときに、関目病院へ行きこのリハビリを教えていただきました。
関目病院はその名の通り、大阪市城東区関目というところにあるのですが、スポーツ医療とリハビリに力を入れていて、スポーツ故障で受診するなら断然お勧めです。


最初に「水泳で肩を痛めた」と伝えたところ、実に的確に痛む箇所を抑えて、痛みの原因を分かりやすく説明してもらえました。
クロールのストローク動作のように肩を身体の上方に真っすぐ伸ばす動作というのは、日常生活ではほとんどとることがありません。インナーマッスルが弱くなっている状態でこのような動作を頻繁に取ると、肩関節などへの負担が大きくなり、これが痛みにつながるそうです。野球の投球動作や、バレーボールのスパイクなども同様の動きになるので、同じように肩を痛めるケースがあるそうです。

関目病院の2階にはリハビリコーナーがあり、トビ亀も何回か通いマッサージを受けました。腰痛や四十肩・五十肩らしき人も多かったですが、高校球児と思しき少年もよく見かけました。2階のロビーには在阪のプロ野球選手のサインボールが多数飾ってあり、スポーツ医療の世界ではかなり有名かつ信用できる病院と思います。

ちなみに、先日足の小指を痛打したときに訪れたのも、この関目病院。http://d.hatena.ne.jp/tobiuokame/20100118
ドクターの理解ある診察も、関目病院ならではですね。