寺川綾
10年越しに掴んだ銀メダル。
誰が勝ってもおかしくないような横一線の50m種目は、気合が入りすぎると空回りしたりするもんだが、思い切りの良さと冷静さを両立して力を発揮できたように見えた。
10年間、苦しい時期もあったと思うけど、諦めないで努力し続ければ、夢は叶えられると教えられた。
レース後のインタビューで「2番で喜んでいては…」と言っていたけど、今は喜んでいいと思う。そして、来年のロンドン五輪で1番を取って大いに喜んで欲しい。
それにしても、大会5日目は熱いレースが多かった。
なんと言っても男子200IMのロクテvsフェルプス。
他の6人が全く目に入らないほど見事なマッチレースの末、ロクテが世界新で優勝。
水着規制以降、長水路プールで初めての世界記録だ。
フェルプスは0秒16差で負けたけど、最後のFrで追い上げたあたり、強さを感じさせるレースだった。
日本人選手の中では、女子200Flyの星奈津美。
ラスト15m、失速していく選手が多い中で怒涛の追い上げ。周りが止まって見えるほど、素晴らしい泳ぎだった。
捕らえた!と思ったが、星のコースには1,2,3のいずれの数字も表示されず。
3位と100分の1秒差の4位。
レース後のインタビューであまり悔しさを露にせず『この差が今後頑張る源になる』と
振り返っていたのが印象的だった。
来年のロンドン五輪では是非メダルを獲得してほしい。
北島康介は100mの決勝とは別人のような泳ぎで準決勝をトップ通過。
ストローク数の少ない(14−14−14−16)、北島らしい泳ぎが戻ってきた。
ギュルタやフォンレーンが不気味だけど、きっと決勝でもいい泳ぎで金メダルを取ってくれるはず。
6日目は入江の200Baもあるし、目が離せないね。